声の若返り術

声の老化の2つの原因

 

声の老化を防ぐ治療方法にはいくつかのものが存在しますが、その原因によって治療方法も異なってきます。

 

声が老化する大きな原因には2つのものがあり、声帯筋の筋力低下によるものと、声帯粘膜の保湿力が低下することによって引き起こされる弾性の低下によるものです。

 

声帯は、声帯の筋肉が柔らかい粘膜が覆われている構造になっています。声帯粘膜と声帯筋の間にはラインケ腔と呼ばれる柔らかい弾力性のあるスペースが存在していて、この部分の水分はヒアルロン酸によって維持されています。

 

声帯筋の筋力低下を改善するには、声を使ったりトレーニングをしたりすること、つまり発声訓練や歌を唄うことなどで見込めますが、例えば足腰などが20代の筋力に戻ることはほとんどあり得ないのと同じように、その改善度には限界があります。

 

このような場合には、手術で声帯の緊張を高めて張りのある声にすることが出来ます。また、声帯粘膜の保湿力が低下する最も大きな原因はラインケ腔でのヒアルロン酸の減少であり、これは肌が衰えていくのと同じ原因です。

 

肌と同じように年齢とともに声帯内のヒアルロン酸が減少し、声帯も萎縮してきます。この結果、声を出すときに息が漏れるようになり、老人特有のしわがれ声となるのです。そこで、声帯に対してヒアルロン酸を注射する治療が行われています。そうすることで、しわがれ声を改善することができるようになります。